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導入事例

島津 義弘
代表取締役社長

島津 義弘<br>代表取締役社長
事例 04

株式会社島津酒造

防災の戦い

島津 義弘
代表取締役社長

自然災害による経営不安は、
事前の対策で抑えられるから。

株式会社島津酒造は、4代続く歴史ある焼酎製造会社です。「鬼島津」のヒットにより右肩上がりに業績を伸ばし、社員数も大幅に増やす成長企業として、地元鹿児島でも注目されています。
そんな同社は12年前、台風による被災で大きな被害を受けました。その時の経験から、社長自らワークショップに参加するなど社内の防災意識は高まり、防災対策を常にアップデートしているそうです。そんな島津酒造の島津社長に、最近の防災への取り組みについて語っていただきました。

−台風被害で経営危機に直面されたそうですね。

島津義弘さん:
えぇ、そうなんです。笑い事ではないのですが、私たちの酒蔵の屋根が飛ばされてしまいまして。翌朝になって酒蔵を目にしたとき、膝から崩れ落ちたことを覚えています。本当に深刻な状態に全社員が愕然となり、本当に復旧して営業再開できるのか、先の見えない不安と戦っていましたね。

−どのように立て直しを図ったのでしょうか?

文字通り、「建て直し」です。笑 笑い事ではないのですが。社員に手伝ってもらいながら、瓦礫の撤去や屋根の建設を急ピッチで進めたことを覚えています。それから、被災した酒樽が開発段階の商品の酒樽で、実際の売り物の商品には被害がなかったことが不幸中の幸いでした。目先の売上げは確保することができたことで、事業継続に向けた社員たちの士気を保つことができました。

−それ以来、防災対策には全社的に取り組んでいるそうですね?

当たり前ですが、何事にも事前の対策が必要です。先代も含め、当社は攻めの経営を得意としていまして、その一方で守りがつい後手に回ってしまうと言いますか。
今では防災対策を十分できていると自負していますが、必要最低限の対策すらも取れていなかった原因は、会社全体の意識の低さにあったことを、あの災害で痛感しました。
巨大な台風が迫っていることなんて、誰もが分かっていた訳ですから、ははは。笑い事じゃないですが。

−何か特別なことは行っていますか?

いいえ。本当に、当たり前のことを、当たり前にやるようになったというだけです。地震が来ても出荷前の製品に被害が出ないよう、今年は倉庫の耐震補強をしました。台風が迫っているときの社員の自宅待機を発令したり、ハザードマップに目を通して水害が発生しそうな地区に住む社員を把握したり、会社だけでなく社員の安全対策も行う様になりました。

−そして今年、国が開催する防災対策などを学ぶことのできる「強靭化セミナー・ワークショップ」にも参加されたそうですね?

はい。あの災害から10年以上が経過して、私自身、防災意識が弱まっている様な感覚があり。そんな時に、このセミナーが開催されることを知って申し込んでみたんですが、自分自身の知識や意識がアップデートされ、とても有意義なセミナーとなりました。
また、実際に被災した際の「防災時の初動」に関して、自社の動きを棚卸しすることができたことも良かったですね。

−セミナーでの学びが、すでに全社に浸透しているとお聞きしました。

防災意識が全社に根付いているという点は、当社の大きな強みです。災害は事前の対策が最も大事だと身を持って理解しているからでしょうね。セミナーに参加して得たインプットを全社に共有することが私の重要ミッションな訳ですが、社員からも「参加するからには、しっかり共有してくださいね!」と釘を刺されているくらいで(笑)。そういった状況なので、全社に浸透させることは苦労しませんでしたね。

−他の経営者の方々に、何かアドバイスできることはありますか?

自分の会社には関係ないと思わないでください。自然災害や感染症は全ての企業にとってのリスクですから、対策が不十分だと感じている経営者には、ぜひ強靭化セミナーへの参加をお勧めしたいです。会社にどう浸透させるか、といった点もアドバイスを頂けるセミナーですので、色々と役に立つと思います。
防災対策の第一歩目。それは経営者自身が、まずは知ること。知識のインプットですね。自然災害による経営危機から帰還した私が言うんですから間違いないですよ、ははは。笑
「事業継続力強化支援事業」でチェックですよ!ははははは!笑