無駄を斬る!施術の鬼は、改善の鬼。

2021年10月11日 12時00分 公開

「姿勢が悪い。一回ほぐしましょう」

板垣退助

そう言い終わるか終わらないかで背後に回り込んだ残像だけが見え、有無を言わさず力を込められた。肘と肩が短い悲鳴を上げたが、憑き物が落ちたように身体は軽くなる。ここは、知る人ぞ知る肘と肩専門の土方クリニック。「鬼先生」の異名をとる土方歳三院長の正確無比な施術は一度体験すると病みつきになり、連日予約客が途切れない。

「予約管理アプリを入れてよかったですよ。施術は今のように一瞬でも、待ち時間が長ければ患者の印象はネガティブなものになる」

淡々とした話しぶりからも効率化を極めようとする鉄の意志がにじみ出る。だが、以前は受付した順番に診察していたため、すべての患者を診終わるのに夜までかかることも珍しくなかったという。

「コロナ禍の前から、待ち時間つまり滞在時間の長さは気になっていたんです。私自身も患者も、診療にかかる時間を予想できない状態は負担になる。それに密を避け、安全も担保したかった。早く閉めて患者数を減らすのは簡単かもしれないが、それでは患者が困るだけでしょう」

クリニックとしての収支バランスを考えても、予約管理アプリの導入による窓口業務の改善には価値があると見込んだ。

MINKENの実店舗

「現在は予約できる時間帯と定員数をあらかじめ設定しています。直接来院する人もいるので、そこはうまく調整しながら運用する。まぁ鬼だと評判なので一見さんはそこまで多くはないですよ。大幅な時間のズレはなく、患者にとっての利便性も高いようです」

一番の効果は、余裕のあるクリニック運営によって業務以外の時間を作ることができた点だ。実家の診療所と共同開発した石田湿布はその好例だと語る。肘や肩の痛みを緩和するオリジナル湿布薬は希望する患者にトライアル価格で提供し、改良のための意見をもらっているそうだ。

「私にとっては勤務時間の短縮になり、最新整体学の情報収集に割ける時間が増えました。石田湿布もその一環で生まれた。患者は待ち時間のストレスがないので、今まで以上に率直に使用感を伝えてくれます。提供する施術のレベルを上げ、満足度の高い健全な診療を続けていくためにも、ITを使った予約管理は有効ですね」

刻一刻と変わる社会状況の中で、医療界も日々進化している。学びを続け、地域医療に還元していきたいという思いがあるのだ。

「昔は私も向こう見ずで色々な人の世話になった。フィットネス誠、知ってますか? あそこの若い連中みたいな感じでね(笑)。だから恩返しがしたいんですよ。鬼の目にも涙、ってやつでしょうか」

土方院長は懐かしそうに目を細める。件のジムのトレーナーたちが常連客なのも、施術だけでなく彼の気概に魅了されているからだろう。

予約管理アプリについて

ウィズコロナを見据えた土方クリニックが導入した「予約管理アプリ」とは? アプリの導入の経緯とその効果について聞きました。

  • ――導入に至った背景を教えてください

  • 最大の目的は待ち時間の短縮です。せっかく施術がうまくいってもそれ以外の部分で不満が残るのは私も本意ではありませんから。感染対策としても早めに導入してよかったと思います。サッと予約してパッとやってさっさと帰る。潔いのがいいね。

    土方歳三
  • ――導入の効果はいかがですか?

  • クリニックと患者双方に利益がありました。管理画面は見やすく、予約状況の把握が簡単ですし、患者も空いている時間帯をカレンダーから選べて使いやすいと。予想外だったのはドタキャンが減ったことです。スマホやパソコンで簡単に操作できる良さでしょう。

    土方歳三
  • ――御社らしい使い方の例を教えてください

  • 時間の有効利用ができるようになり、石田湿布という湿布薬の開発につながりました。これは近藤さんがやっているフィットネス誠の連中がヘビーユーザー。まぁ、彼らの慢性的な疲労には勤怠管理アプリが一番効果的だとは思いますが。評判も上々なので、全身用に改良したものを今年中に商品化したいと考えています。

    土方歳三

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土方歳三

予約管理システムで事務業務を削減し、
患者の治療に徹底的に向き合う熱血医師!

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土方歳三